*「三密」の本当の意味
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ここでいう「三密」とは、「密閉」「密集」「密接」の意味ですが、

これを神経質なほどに実践すると、人と人との繋がりが失われ、「他人を観たらコロナと思う」のような意識になっていく恐れがあります。

今、私達がするべき事、それこそ「三密」を一致させることです。

▼「三密」とは

「三密」は、主として密教で用いられる言葉で、身密,口密,意密 の総称とされています。この場合の「三密」は、「三業(さんごう)」や「身口意(しんくい)」とも呼ばれ、動作を行う躰と、言語表現を行う口と、精神作用をなす心のことを指します。

どのような相手にも言えることですが、この3つ、「やっていること(身)」「言っていること(口)」「思っていること(意)」が一致する相手は、信頼に値すると言うことができます。対して逆に裏返せば、この「三密」が一致していない相手は、信頼に欠けるということが判断できます。

また、これを自分自身に応用し、「三密」が一致することを心懸け、実践をしていけば、自然とこころが鍛えられ、判断力が向上し、発する言葉、行動が変化して行きます。

例えば、「対立と分断」を例に挙げると、以下のような場合は「三密」が不一致であると言えます。

▽「やっていること(身)」
*他者の批判・批難を行い、自己の正当性を主張しようとする。
▽「言っていること(口)」
*現在の社会は不用意な対立と分断は避けなければならない。
▽「思っていること(意)」
*この人の言っていること、やっていることはやはり氣に入らない。

これが以下のようになると「三密」が一致していると言えます。

▽「やっていること(身)」
*陰口を言われることがあっても一切動ぜず、必要以上の反論や批判・批難も行わない。
▽「言っていること(口)」
*現在の社会は不用意な対立と分断は避けなければならない。
▽「思っていること(意)」
*人には違いがあって良い、その違いを認め、理解し合い、思い遣るように心懸けよう。

自らの「三密」を点検し、差違があればこれを一致する努力をすることで、社会は小さなところからでも確実に変化していきます。

皆さまの「三密」は一致していますでしょうか?

これがどのような世界の到来を迎えることになるのか、正しい情報をしっかり得て、考えに考え抜き、すべての起こりうる可能性を排除せず、これまでで最大、最高の想像力を働かせる時です。

答えはどこにも存在しません。
また、誰の答えも正しい答えではありません。
自分が考え、行動した結果の社会が、これからの未来です。